1. ごあいさつ

    白い歯と美しい歯並び

  2. 院内のご案内

    完全個室のリラックスできるサロン空間

  3. 診療時間・アクセス

    東京都品川区大井町に密着して

  4. 求人情報(受付スタッフ)

    資格不要!ホワイトニング受け放題!

  5. 衛生士募集!大井町矯正歯科採用情報

    大井町矯正歯科は働く環境の良さを大切にしています。

  6. 業者様用お問い合わせフォーム

    業者様の連絡先です!

大井町物語 第四話

大井町物語

大井町物語第四話

おまかせあれ、鎌倉殿

NHKの二〇二二年度の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」、見たことがありますか。
もし、もーし、聞いているんですがねえ。
ああ、見てない。でしょうねえ。はい、そうですか。時々、ご覧になっていらっしゃる。時々では、内容がわからないでしょう。
まあ、初回の視聴率も十七・三パーセントですからねえ。逆にいえば、百人に八十人以上、その番組を見ていないということになりますね。調べてみたら、これまでの初回最高視聴率は、一九八七年度の「武田信玄(中井貴一主演)」の四十二・五%ですから、それに比べると、ちょっとこれからが心配ですね。

わかりました。ほとんどの方が興味がない、ということですね。
でもね、でもですね、この大河ドラマ『鎌倉殿の13人』とわが「大井町」が深い関係があるとわかったら、どうですか。話だけでも、聞いてみたいと思いませんか。

え、聞きたくない?もし、もーし。

では、勝手に進めますね。

まず、この大河ドラマのあらすじを書いちゃいます。

主人公は誰か、わかりますよね。「鎌倉殿」、すなわち源頼朝? はずれです。ティッシュをどうぞ。
そもそも「鎌倉殿の13人とは、誰か」から紹介します。スポーツでは出場選手のことをその数で言いますよね。たとえば、野球なら「ナイン」ですよね。サッカーだと「イレブン」、ラグビーだと「フィフティ―ン」でしょ。じゃ、「サーティーン」と呼ぶスポーツ、知ってますか?
ないと思うでしょ。あるんです、これが。十三人制ラグビー。もちろん、ニュージーランドの「オールブラックス」に対抗する国の代表選手で構成される「ワラビーズ」を持つオーストラリアはラグビー王国ですから、十五人制がメインですけど、十三人制ラグビーもプロリーグもあって、結構、盛んなんですね。その他、パプアニューギニアでは国民的スポーツですし、イングランド、フランスの一部では盛んです。
それで言えば、この『鎌倉殿の13人』は、ビッグボス源頼朝(大泉 洋)と、のちに鎌倉幕府を支えたサーティーンの物語です。では、まず、十三人のメンバーを発表します。背番号はありません。
まず、主役の北条義時(小栗 旬)、その父北条時政(坂東彌十郎)、坂東武者梶原景時(中村獅童)、相模の有力者三浦義澄(佐藤B作)、義澄の甥和田義盛(横田栄司)、武蔵の有力武士比企能員(佐藤二郎)、頼朝の従者安達盛長(野添義弘)、武蔵の豪族足立遠元(大野泰弘)、北関東を治める御家人八田知家(市原隼人)、文人として、政策担当大江広元(栗原英雄)、訴訟担当三善康信(小林 隆)、外務担当中原親能(川島潤哉)、財務二階堂行政(野中イサオ)です。

相当な歴史好きでも、知らない名前が多いですよね。実は、この人たち、歴史の教科書には載っていなくても、『吾妻鏡』という本には、「鎌倉殿を支える人たち」として出てくるんですね。あまり有名ではない『吾妻鏡』に目をつけるあたり、さすが、人気脚本家、三谷幸喜さんです。

天皇を中心とした貴族たちが政治を行っていた平安末期、次の天皇を決める皇位継承をめぐって前天皇と元天皇の間に激しい争いが起きます。
その戦いに貴族や身分は低いが喧嘩なら負けないという有力豪族が加わり、お互い二派に分かれて参加した結果、平清盛、源義朝の活躍もあり、元天皇の子、後白河天皇方が勝利し、前天皇、崇徳上皇は讃岐に流されていってしまいます。これが保元の乱です。「ほげんのらん」かと思っていたら「ほうげんのらん」なんですね。
知らなかった。恥ずかしい。「知らぬは一時(いっとき)の恥、知らぬは正代の恥」、大関正代、八勝七敗ばかり。恥ずかしくないか。がんばれ、くまもん。

そうそう、話の続き。
これで朝廷に力を持ったのが、平清盛。
「あんた、誰のおかげで天皇やってられると思ってるのよ」
思わず、マツコ・デラックスの口調になってしまいましたが、平清盛はこの調子。天皇家に代わって、平家が君臨します。なにしろ、「平家にあらずば、人にあらず」って言われたほどですからね。
「吉本にあらずば、お笑いにあらず」みたいなもんです。平清盛とその一派、すごい権勢、すべてやりたい放題。おもしろくないのが、いっしょに後白河天皇側に立って「保元の乱」を戦って勝利した武士の頭、源義朝。清盛が「吉本」なら、この義朝も「ワタナベエンターテインメント」の大将。
「よし、天下国家をわがものに」と清盛の留守の間に挙兵し、天皇を幽閉し、一瞬、天下をとったかと思いきや、急遽、帰京した清盛軍に敗れ、東国に逃れる途中、殺害された。これが、戦争中にもかかわらず、平治(へいじ)の乱。
この殺された源義朝の正妻の子が、頼朝、側室の子が義経。そうなんですよ。頼朝と義経は、おっかさんがちがう。
それにしても、この異母兄弟。ここで、父親といっしょに殺されていたら、鎌倉時代はなかったわけです。ところが、武士の情け。まあ、子供まで殺さなくてもいいか、と監視付きで頼朝兄弟、当時、踊り子もいない、超田舎の伊豆のぽつんと一軒家に住まわされました。

さて、伊豆の平凡な豪族の次男坊だった小栗旬扮する北条義時、ある日、京から流されてきた源氏のプリンス頼朝が、姉の政子(小池栄子)と結ばれたことから、状況が一変。平治の乱で父親を殺され、その恨みを晴らそうとする義兄・頼朝のために、父親北条時政といっしょになって、関東武士たちの結集に奔走し、頼朝の右腕になります。
頼朝は、弟義経(菅田将暉)と集まった関東武士とともに、平家と戦います。勝ったり負けたり。しかし、苦戦の連続の末、ついに壇ノ浦の決戦で、平家一族を討ち、鎌倉幕府をつくるのです。
皆さん、幕府成立、何年だか、わかりますよね。小学生の時に覚えませんでしたか。声をそろえて言いましょう!
「いいくにつくろう かまくらばくふ」
はい、よくできました。そうです、「いいくに」、一一九二年です。
これが『鎌倉殿の13人』の前半のハイライトです。

さて、話は時代を少し戻ります。
京の都に、天皇に仕える多くの貴族のひとり、紀実直(きのさねなお)という人がいました。
保元の乱の後、朝廷から、この実直に新たな役割が命じられます。いまの言葉で言えば、国家公務員の人事異動ですね。
当時のわが国は、律令制度と言って、すべての土地とそこに住む人たちは、すべて天皇のものだったんですね。
ですから日本全土は京の「都(みやこ)」を除いて、六十八の「国」(いまの県にあたる)に分けられ、その下に「郡(市)」が置かれ、さらにその下が「郷」(町村)と呼ばれていました。
そして、朝廷から各国に貴族を国司(いまの知事)、「郡」には、その地の豪族を郡司(市長)として任命し、郷には地元の有力者が目を光らせ、人々の税の徴収をはじめ、天皇の命令を国民に伝えていました。
国司や郡司が働くための建物も造りました。それが国衙(こくが)、郡衙(ぐんが)です。いまの県庁、市役所ですね。受験生は知っておいたほうがいい。
さらに、都から全国につながる道も整備されました。そして、その道を往来する役人たちのための宿舎や駅家(うまや)も奈良から平安時代にかけて整備されたのです。さらには、通行人を調べるために「関」が設けられたのもこの時です。
ごめんなさい。説明が長くなりました。紀実直の話でしたね。

紀実直、そうした体制が整った頃、朝廷の命令、いまで言う国家公務員の人事異動で武藏国に赴任します。いまの東京勤務なら栄転かもしれませんが、当時の武蔵国への派遣は、言ってみれば左遷ですね。
そして、ある「郷」を任されます。

それが、なんと、大井郷一帯。

大井とは、近くに大きな洞穴があって、こんこんと湧き水があふれ出ていたところからその名がついたとも言われています。
実直は、その大井郷に土着すると、地方役人でありながら、家屋敷はもちろん、近郊の田畑をたくさん所有し、年々、従者も増え、単なる役人ではなく、大井郷一帯を治める豪族にまで成長し、名前も大井郷にちなんで、大井実直と改めるまでになりました。

なぜ、そこまで単なる役人が地方の豪族に成り上がったのか、それは六人の息子がいたからだと考えられます。しかも、この息子たち、いずれも勇猛果敢で、
まだ若い頃から近郊では「大井六兄弟」の名が轟きわたっていたからです。
そこに目をつけたのが、打倒平家を狙っていた源頼朝です。
「ぜひ、我々と組んで、平家を打倒しようじゃないか」。そう言ったかどうかはわかりませんが、頼朝の関東挙兵に六人の息子たちといっしょに加わった。
「おまかせあれ、鎌倉殿」
勘定奉行のコマーシャルではありませんが、やはり実直には、京から平家の手によって辺鄙な武蔵国に「都落ち」させられた恨みがあったんでしょうねえ。

大井実直とその息子たち「大井六兄弟」は、有名な壇ノ浦の戦いをはじめ、平家との戦いでの源氏側の勝利に貢献し、さらには一一八九(文治元)年の藤原氏奥州合戦では、義経藤原軍との戦いでも、多大の功績を残しています。
特に、「六兄弟」の次男の大井実春は、怪力の持ち主で、一一九二(建久三)年の永福寺造営にあたっては、池の石を置き直すための厳石を運び、頼朝に称賛されたことが記録に残っています。
また、大井六兄弟は、一一九五(建久六)年の頼朝がついに天下をとったことを京の都にいる天皇に報告する「上洛」に際し、頼朝を警護する随兵に選ばれています。
そして、頼朝が亡くなります。すると、次の将軍を誰にするかで、家中がもめます。やがて、その過程で「鎌倉殿の13人」が分裂。次々と滅亡していく。それが「鎌倉殿の13人」のメインテーマです。こうして、最後に残ったのが、小栗旬演じる主役の北条義時だというわけです。

そうそう、大事なことを書き忘れていました。
頼朝が亡くなった時、父親の大井実直は、遺言も兼ねて、「大井六兄弟」を集めて、これまで自分が広げてきた領地分けをします。そして、「その地の名を自分の姓にして、領民を守るよう」命令するのです。
「はい、父上、おまかせあれ」
その結果、長男の実重は薩摩国東郷を相続し、以後「東郷氏」を名乗り、次男の怪力、実春はそのまま「大井氏」を継ぎ、大井郷と六郷を相続。
三男清実は、品川郷を譲り受け、以後「品川氏」と改名します。四男実高は、春日部郷をもらい、「春日部氏」、五男実元は潮田郷を譲り受け、「潮田氏」、末弟の実能は堤郷を手にし、「堤氏」を名乗ったのです。

品川区大井

いまでは品川区大井ですが、もとも品川は、大井から分かれたことになりますね。また、大井町と品川、埼玉の春日部、また横浜市鶴見区の潮田は、兄弟町なんですね。知らなかった!
三谷幸喜さん、大河ドラマの後半に、ちょっとだけでもいいですから、大井実直とその息子「大井六兄弟」を、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に登場させていただけないでしょうか。
こんなに番宣してあげているんですし、登場させてくだされば、きっと、品川区で、視聴率がグーンと上がると思いますけどねえ。

関連記事

合わせて読みたい矯正の記事

error: Content is protected !!