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【中学生の歯列矯正で抜歯は必要か?】 抜歯を含めた歯列矯正のメリット・デメリットと非抜歯のリスクを紹介

中学生の子供は抜歯を嫌がる傾向があります。痛みや腫れを伴うため、「できれば歯を抜きたくない!」と、中学生の子供が思うことは当然のことでしょう。

しかし、歯列矯正の多くのケースで「抜歯は必要」となっているのも事実です。

「抜歯をどうしても嫌がる」という理由で、必要なケースにも関わらず非抜歯で強引に歯列矯正を進めてしまうとリスクが生じることも!

そこで今回は中学生の歯列矯正で抜歯が必要なケースと、抜歯を行うことのメリット・デメリット、また非抜歯を選択することのリスクについて解説いたします。

■中学生の歯列矯正で抜歯が必要なケースとは

歯列矯正を行う全員が抜歯を行うわけではありません。そこで、歯列矯正を行う際に抜歯が必要なケースをご紹介します。

歯列矯正で抜歯が必要なケース①歯が大きい場合

あごと比べて歯が大きな場合、抜歯が必要になることがあります。食の変化から昔の人と比べて現代人はあごが小さい傾向があります。そのため、本来であれば整列するはずの歯があごに対して大きくなり、収まりきらないことで歯並びが悪くなってしまうのです。

この場合、歯を綺麗に整えるための「スペース」が必要となり、抜歯が不可欠となります。

歯列矯正で抜歯が必要なケース②上下のあごがずれている場合

上と下のあごのずれが大きい場合、歯並びや噛み合わせにも影響が出てきます。手術を必要とするケースもありますが、抜歯によって手術をせずに治すことが可能な場合もあります。抜歯によってできたスペースで歯の並びを整えることで、噛み合わせの改善が期待できます。

抜歯よりも拒絶感の強い外科手術を避けて歯並びや噛み合わせが治るため、中学生の子供にとっては抜歯をした方が良いケースだと言えるでしょう。

歯列矯正で抜歯が必要なケース③歯がガタガタしている場合

歯がガタガタとしている場合の原因の多くは、歯に対してあごが小さい傾向があります。その場合、「歯列矯正で抜歯が必要なケース①」と同様、抜歯をすることで十分なスペースをつくり理想的な歯並びにしていきます。

抜歯が必要ないケースは?

抜歯をしなくても十分なスペースがある、いわゆる「すきっぱ」の場合や前歯のみなど部分矯正の場合は、抜歯が必要ありません。また、歯の状態によっては上述した「抜歯が必要なケース」に当てはまっていても抜歯をせずに歯列矯正ができる場合もあります。詳しくは歯科医師に相談するといいでしょう。

■中学生の歯列矯正 抜歯のメリット

抜歯をして歯列矯正を行うメリットとは何があるのでしょうか?主な3つをご紹介します。

歯列矯正で抜歯のメリット①スムーズな歯列矯正

歯列矯正をするにあたって抜歯が必要なケースの場合、歯を抜くことで十分なスペースができ、歯列矯正がスムーズに行えます。歯列矯正の治療計画も立てやすくなるため、歯列矯正の終了の目途も立ちやすくなるでしょう。

歯列矯正で抜歯のメリット②綺麗な歯並びになる

抜歯をしてから歯列矯正をすることで理想的な歯並びが期待できます。抜歯をすることで後戻りもしにくくなるため、歯列矯正終了後は綺麗な歯並びが長く続くことでしょう。

歯列矯正で抜歯のメリット③非抜歯によるリスクを回避

後述する「抜歯をしないリスク」を避けることができます。

■中学生の歯列矯正 抜歯のデメリット

抜歯をして歯列矯正を行う場合、デメリットもあります。どのようなデメリットがあるのか、主な4つをご紹介します。

歯列矯正で抜歯のデメリット①抜歯中や抜歯後の痛み

「抜歯は痛い」と聞いたことがある人もいるかもしれません。もちろん抜歯をしている最中は麻酔を行いますが、数時間経つと痛みを伴うことがあります。

現在、多くの歯科クリニックでは痛み止めを処方されています。我慢できないような痛みを感じる時は服用し、抜歯当日もゆっくりと過ごすといいでしょう。

(※抜歯後の痛みは個人や歯の状態によっても異なります。)

歯列矯正で抜歯のデメリット②顔が腫れる

痛みと同様に個人差がありますが、抜歯後に顔が腫れる可能性があります。中学生という多感な時期のため、腫れた顔の状態で学校に行くことに抵抗がある子供は少なくありません。

ただし、顔が腫れたとしても大抵の場合は数日間でおさまります。連休前など学校が数日休みになるタイミングで抜歯ができないか歯科医師と相談することもいいでしょう。

歯列矯正で抜歯のデメリット③費用がかかる

審美目的の歯列矯正の過程での抜歯は「保険適用外」となります。費用は歯科クリニックによって異なるため、事前に確認しましょう。

歯列矯正で抜歯のデメリット④心的ストレス

健康な歯を抜くことや痛みや腫れを伴うことで、中学生の子供本人のストレスになってしまう可能性があります。心の負担が勉学や部活動などに影響しやすい時期のため、親御さんが強引に治療計画を立てるのではなく、子供とよく話して、賛同を得てから抜歯を含めた歯列矯正治療を開始するといいでしょう。

■中学生の歯列矯正 抜歯をしないリスク

抜歯が必要な歯列矯正のケースにも関わらず、抜歯をせずに強引に歯列矯正をするとどうなるのでしょうか?ここからは、非抜歯での歯列矯正を選択した際に考えられる5つのリスクをご紹介します。

歯列矯正で抜歯をしないリスク①噛み合わせが悪くなる

抜歯をせずに強引に歯列矯正をすると、噛み合わせが悪くなってしまう可能性があります。上下の歯がずれたり奥歯が斜めになってしまったりすることで、噛み合わせが悪くなり日常生活に支障をきたすリスクが考えられます。

歯列矯正で抜歯をしないリスク②歯ぐきが下がる

抜歯をせずに無理やり歯列矯正をすることで、歯ぐきに負担がかかり、下がってしまう可能性があります。歯ぐきが下がると、知覚過敏など口内トラブルを引き起こしてしまいます。場合によっては、下がった歯ぐきを戻す治療が必要になることもあります。

歯列矯正で抜歯をしないリスク③歯が前に出る

スペースがない状態で歯を並べてしまうと、入りきらない歯が前に出て口元が出っ張るような見た目になってしまうことがあります。お顔全体の雰囲気が変わってしまうこともあるため、非抜歯を選択する場合は十分考慮しましょう。

歯列矯正で抜歯をしないリスク④後戻りしやすい

強引に歯列矯正をしている状態のため、しばらくすると元の歯並びに戻ってしまう「後戻り」が起こることがあります。後戻りしにくい綺麗な歯列にするためには十分なスペースが必要です。

歯列矯正で抜歯をしないリスク⑤歯列矯正の期間が長くなる

抜歯をせずに歯列矯正をして結局うまくいかず、抜歯をして再治療する、ということになると歯列矯正期間が長くなってしまいます。「結果として抜歯をするのなら最初から抜歯をしてから歯列矯正すればよかった!」ということになりかねません。

■まとめ

今回は中学生の歯列矯正をする際に抜歯が必要になるケースと抜歯のメリット・デメリット、非抜歯によるリスクをご紹介しました。

中学生ではまだ第2大臼歯が出ていない子供もいるので、第2大臼歯が出るのを待ってから治療を開始するということもあります。詳しくは歯科医師に確認してみましょう。

多くのケースでは、抜歯をしてから歯列矯正をする方がスムーズに理想的な歯並びになりますが、とはいえ多感な時期のため、心的ストレスも考慮することが必要となります。

中学生の子供本人と抜歯や歯列矯正について、よく話してから治療を開始することをおすすめします。

 

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