治療が短くなるケース・長引くケースも解説
忙しい20~30代の女性にとって、仕事や結婚・出産などのライフイベントと歯列矯正のタイミングをいつにしようかといったご相談を受けることが度々あります。
一般的に、大人の歯列矯正の期間は、矯正装置や歯並びの状態、治療する範囲(上顎・下顎全てか、部分的)などの様々な要因によっても変わってきますが、数年単位でかかるケースがほとんどとなります。
今回は主な歯列矯正の治療期間の目安とともに、治療が短くなるケース、長引くケースもあわせてご紹介いたします。
ブラケット矯正の治療期間の目安
歯列矯正で使用される矯正装置には、ブラケットとマウスピースの2種類あります。まずは、ポピュラーなブラケット矯正の方から見ていきましょう。
ブラケット矯正とは
歯にワイヤーを通すための装置(ブラケット)を付け、少しずつ移動させていく方法です。ほとんどの噛み合わせや歯並びの状態に対応でき、もっともポピュラーで症例の多い方法です。ブラケットには、従来からある銀色の金属製のもの以外にも透明で目立ちにくいものや、歯の色に近いものなどもあるので、患者さん一人一人のご希望に合うブラケットを選択することができます。
メタル製ブラケット
金属で作られたブラケットで、非常に丈夫であること、あらゆる矯正装置の中でも安く済む点がメリットです。デメリットとして、金属の色(銀色)がどうしても目立ちやすく、笑った時に見えてしまう点が挙げられます。
セラミックブラケット/樹脂ブラケット
金属アレルギーのある方でも歯列矯正ができるように開発された、非金属性ブラケットです。色も透明、または歯の色に近くなるように作られているため、口を開けた時に周囲から見えにくい点がメリットです。デメリットは、メタルブラケットよりも素材的に強度が劣ることと、やや高額になる点が挙げられます。
ブラケット矯正(表側)の治療期間目安:約1.5~2年
歯の表側にブラケットを付け、ワイヤーを通す方法です。歯列矯正の中ではもっとも症例の多いポピュラーな方法で、多くの矯正歯科で行われています。治療期間はブラケット治療の中でもっとも短く済む方法になります。
ブラケット矯正(裏側)の治療期間目安:約2年
歯の裏側にブラケットを付け、ワイヤーを通す方法です。歯の裏側に付ける分、ほとんど見えることがないため、周囲に気づかれずに歯列矯正をすることができます。
医師の力量にもよりますが、一般的には表側よりも裏側の方が治療期間も長くなる傾向があります。
マウスピース矯正の治療期間の目安
次は、マウスピース矯正について見ていきます。
マウスピース矯正とは
ブラケットやワイヤーを使用せず、透明なマウスピースをはめることで歯列を整えていく方法です。最近は、インビザラインという商品名のほうが有名になりましたが、マウスピース矯正はインビザラインだけではなく、アソアライナー、クリアアライナー、などがあり、他にもキレイラインなど日本でも多くのメーカーがマウスピース矯正のブランドを作っています。
いくつもの選択肢がありますが、それぞれのブランドにより、矯正する期間、費用が大きくことなります。どのブランドを使用するかは、矯正歯科医が過去の症例をもとに、矯正の自信がもてるブランドを使っているはずなので、自分の症例と矯正歯科医の判断を信じて選ぶのが良いでしょう。
マウスピース矯正の治療期間目安:約1.5~2年
理想の歯並びをゴールとして、少しずつ形を変えたマウスピースに交換していきながら、指定された期間装着する方法です。マウスピース矯正は軽度な歯列の乱れに対応する方法のため、抜歯を伴う重度の歯列矯正が必要なケースでは採用できません。
部分矯正の治療期間の目安
最後に、部分矯正について見ていきます。
部分矯正とは
ブラケット矯正をするほどではない、歯1~数本の限定した箇所の歯列の乱れを矯正する方法です。部分矯正は歯の状況にもよりますが、ブラケットとマウスピースのどちらでも対応できる場合があります。
分矯正の治療期間目安:約6ヵ月~1年
治療する歯の位置や本数にもよりますが、全体的に歯列矯正するよりも短く済むケースがほとんどとなります。
インビザラインのマウスピース矯正でも、この部分矯正をメインにしたプログラムのインビザライン・ライトという商品があります。例えば、前歯の隙間を埋めるだけといった、軽度の矯正治療なら、こういった部分矯正、それも、マウスピースでの矯正が手軽で良いかもしれません。
矯正装置を外した後の「保定期間」も重要
歯列矯正は、矯正装置の装着期間を経て理想の歯並びになった後の「保定期間」も非常に重要です。特に装置を取り外した後の歯列は、まだ元に戻ろうとするため、保定装置(リテーナー)を装着し、きれいになった歯並びを安定させていく期間が必要です。
基本的に、保定装置は食事と歯みがき以外の時間にずっと装着することになります。
保定期間の目安は、歯列矯正にかかった期間と同期間が目安となります。きれいになった歯並びが元に戻らないように、しっかりと保定装置を装着していくことが大切です。
保定装置の種類
・マウスピースタイプ
・プレートタイプ
・ワイヤー固定タイプ
矯正期間の目安より早くなることや長引くことはある?
ここまで歯列矯正の目安期間をご紹介してきましたが、こちらはあくまでも「目安」であり、中には早くなることや長引くこともあります。ここでは主なケースをご紹介します。
早くなるケース①歯の動きやすさなどの個人差
患者さんによっては、時々「歯の動きやすい人」がいます。こうした人は、歯を支える歯槽骨の吸収・再形成が通常より早いため、予定されている期間より若干早く装置が外れることもあります。
早くなるケース②歯列の乱れが軽度
一般的に、歯列の乱れが比較的軽度な人で、歯の移動スペースも十分ある人は、歯列矯正にかかる期間も短く済むことがあります。ただし、同じような条件を持ち合わせたとしても、実際に歯列矯正を始めてみないと歯がうまく動くかどうかはわからないため、一概には言えません。
遅くなるケース①保定を疎かにする
歯列矯正の装置を外した後、保定装置を装着しないことで後戻りが起こってしまい、矯正期間が長引いてしまうケースがあります。せっかくの努力がムダにならないためにも、マウスピースなどの保定装置は必ず装着しましょう。
遅くなるケース②矯正治療中に虫歯や歯周病になる
ブラケット治療中は、装置に汚れがつきやすくなります。装置の周辺部分も含めてしっかりと歯磨きをしないと、虫歯や歯周病の原因となることがあります。
万が一、虫歯になってしまうと治療をしなくてはならなくなり、その間の矯正治療は中断されてしまいます。歯列矯正に入る前に虫歯の治療を終えておくことはもちろんのこと、矯正治療がスタートしたら虫歯にならないように、日々のセルフケアをしっかりとしていきましょう。
まとめ
今回は、主な歯列矯正にかかる治療期間の目安と、治療期間が短くなるケース・長引くケースなどをご紹介しました。
基本的に歯列矯正には時間も費用も多くかかりますので、ご自身がしっかりと取り組めるタイミングの時にスタートさせることをおすすめしたいと思います。
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