矯正治療中に口内炎ができやすくなる主な理由は、ブラケットやワイヤー、マウスピース型矯正装置などが唇・頬・舌の粘膜に触れ、繰り返し刺激を与えるためです。装置に慣れるまでの時期や、歯の移動に合わせてワイヤーを調整した後などは、特に粘膜がこすれやすいことがあります。
多くの場合は装置の当たり方を調整したり、矯正用ワックスで一時的に保護したりすることで対応できます。ただし、強い痛みがある、食事や水分が取れない、1〜2週間以上治らない、装置が外れた・ワイヤーが飛び出している場合は、自己判断で我慢せず矯正歯科へ相談しましょう。
矯正中に口内炎ができる主な原因
ブラケットやワイヤーが粘膜にこすれる
ワイヤー矯正では、歯の表面に付けたブラケットやワイヤー、細い結紮線などが、唇や頬の内側に当たることがあります。会話や食事で口を動かすたびに同じ場所がこすれると、粘膜に小さな傷ができ、口内炎につながることがあります。
特に治療を始めた直後、装置を調整した直後、歯が動いてワイヤーの端が目立つようになったときは、違和感が出やすい時期です。
マウスピース型矯正装置の縁が当たる
マウスピース型矯正装置では、装置の縁が歯ぐきや唇・頬の内側に当たり、粘膜を刺激することがあります。新しいマウスピースに交換した直後に当たり方が気になる場合もあります。
マウスピースの縁が痛いからといって、ご自身で大きく削ったり変形させたりすると、装置の適合や治療計画に影響する可能性があります。気になる部分が続く場合は、装置を持参して担当医に確認してもらいましょう。
磨き残しや口の中の乾燥
矯正装置の周囲は歯ブラシが届きにくく、食べかすや歯垢が残りやすくなります。口の中が不衛生な状態や、口呼吸などによる乾燥は、粘膜のトラブルが起こる一因になります。
また、睡眠不足、疲労、ストレス、体調不良などにより口内炎ができることもあります。装置が直接当たっていない場合でも、生活状況や全身の体調が関係していることがあります。
食事中の刺激で傷つく
硬い食べ物や尖った食べ物は、矯正装置と粘膜の間に入り込んだり、粘膜を傷つけたりすることがあります。香辛料の強い食事、熱すぎる飲食物、酸味の強い食品などは、すでにできた口内炎にしみて痛みを強めることがあります。
装置が当たる場合の対処法
装置が粘膜に当たるときは、まず矯正用ワックスで当たる部分を覆い、早めに矯正歯科へ連絡してください。ワックスは一時的な保護に役立ちますが、装置の変形やワイヤーの飛び出しを根本的に直すものではありません。
矯正用ワックスを使う
ブラケットやワイヤーの先端が当たる場合は、手を洗ってから少量の矯正用ワックスを丸め、よく水分を拭き取った装置の上に押し当てます。粘膜に当たる尖った部分を覆うように付けるのがポイントです。
食事中に外れたり、汚れが付いたりした場合は、新しいものに交換しましょう。ワックスを誤って飲み込んでも、通常は少量であれば大きな問題になることは多くありませんが、不安がある場合は担当医に相談してください。
ワイヤーや装置を自分で切らない
ワイヤーが飛び出している場合でも、ニッパーなどで切ったり、強く押し込んだり、装置を引っ張ったりすることは避けてください。装置がさらに外れたり、口の中を傷つけたりするおそれがあります。
ワイヤーが当たる、ブラケットが外れたなどのトラブルは、状態に応じた対応が必要です。ワイヤーが当たるときの対処は、大井町矯正歯科のよくある質問も参考にしながら、医院へご連絡ください。
マウスピース型矯正装置は自己判断で加工しない
マウスピース型矯正装置の縁が当たる場合は、装着を続けられるかどうかも含めて担当医に確認しましょう。痛みが強い、粘膜に傷ができている、装置が割れた・変形したといった場合は、早めの相談が必要です。
自宅でできる口内炎のケア
口内炎がある間は、口の中を清潔に保ち、傷ついた粘膜への刺激を減らすことが基本です。ただし、装置が原因で繰り返し当たっている場合は、セルフケアだけでは改善しにくいため、装置の確認を受けましょう。
やさしく丁寧に歯を磨く
痛みがあると歯磨きを控えたくなりますが、汚れが残ると口内環境が悪化しやすくなります。やわらかめの歯ブラシを使い、痛い部分を強くこすらないよう注意しながら、装置の周囲まで丁寧に歯磨きをすることを心がけましょう。
ワイヤー矯正では、タフトブラシや歯間ブラシを使うと、ブラケットの周囲やワイヤーの下を清掃しやすくなります。使用する補助清掃用具の種類やサイズは、担当医・歯科衛生士の指導に従ってください。
刺激の少ない食事を選ぶ
口内炎が痛む間は、やわらかく、熱すぎない食事を選ぶと負担を減らせます。辛い物、酸味の強い物、硬いせんべいなどは、痛みが強くなる場合があるため控えめにしましょう。
食事や水分がほとんど取れないほど痛い場合は、我慢を続けずに受診について相談してください。
市販薬を使う前に確認する
口内炎用の塗り薬や貼付薬、うがい薬などが役立つこともあります。一方で、使用している薬や体調、口内炎の状態によっては注意が必要な場合があります。市販薬を使用する際は、用法・用量を守り、薬剤師または歯科医師に相談してください。
矯正中の痛みと口内炎の痛みは異なります
歯が動くことによる痛みと、装置が粘膜に当たることによる口内炎の痛みは、原因も対処法も異なります。
矯正中の痛みは、装置を調整した後に歯が浮くように感じたり、噛むと痛んだりすることがあります。一方、口内炎は唇・頬・舌などの粘膜に白っぽい潰瘍や赤みが見られ、食べ物がしみたり、特定の装置が触れたときに痛んだりするのが特徴です。
矯正中の痛みの種類や、痛みがあるときの過ごし方については、矯正治療に関するよくある質問もご確認ください。痛みの原因が分からない場合は、写真を撮って医院へ相談すると、状況を伝えやすいことがあります。
受診が必要なケース
口内炎が長引く場合、症状が強い場合、装置の破損や脱離がある場合は、矯正歯科または医療機関への受診を検討してください。
- ワイヤーの先端が飛び出して頬や唇に刺さる
- ブラケットなどの矯正装置が外れた、ぐらつく
- 矯正用ワックスを使っても強い痛みが続く
- 食事や水分が十分に取れない
- 発熱、強い腫れ、出血、膿のようなものがある
- 口内炎が1〜2週間以上改善しない
- 同じような口内炎を頻繁に繰り返す
- 口内炎が広範囲にできている
口内炎に見えても、別の病気が隠れている場合があります。特に治りにくい病変や、繰り返す症状は、矯正装置の刺激だけと決めつけず、歯科医師や医師に確認してもらうことが大切です。
矯正中の口内炎を予防するポイント
矯正中の口内炎を完全に防ぐことは難しい場合がありますが、装置周囲の清掃、早めの相談、生活習慣の見直しによって、粘膜トラブルを減らせる可能性があります。
- 装置の周囲まで丁寧に歯磨きをする
- ワイヤーやブラケットに違和感があれば、痛みが強くなる前に相談する
- 矯正用ワックスを外出先にも携帯する
- 硬い物や尖った物を勢いよく噛まない
- 十分な睡眠と食事を意識し、体調を整える
- 口呼吸がある場合は、担当医に相談する
大井町で矯正中の口内炎・装置の違和感にお困りの方へ
大井町矯正歯科は、大井町駅西口から徒歩4分の矯正歯科医院です。矯正治療中にワイヤーや装置が当たる、口内炎が繰り返しできるなどの症状がある場合は、状態に応じて装置の確認や調整が必要になることがあります。
医療法人社団 大井町矯正歯科では、表側矯正、裏側矯正、上顎裏側+下顎表側矯正、マウスピース型矯正装置(インビザライン・エンジェルアライナー)などに対応しています。診療室はすべて完全個室です。治療中の気になる症状は、次回の調整日まで我慢せず、お電話等でご相談ください。
よくある質問
矯正中に口内炎ができるのはよくあることですか?
矯正装置が唇・頬・舌の粘膜にこすれることで、口内炎ができることがあります。特に装置を付け始めた時期や調整後は起こりやすいため、当たる場所がある場合は早めに矯正歯科へ相談しましょう。
ワイヤーが口内炎に当たるときはどうすればよいですか?
矯正用ワックスでワイヤーやブラケットの当たる部分を一時的に覆い、矯正歯科へ連絡してください。ワイヤーを自分で切ったり、強く曲げたりすると装置の破損や口の中のけがにつながるおそれがあります。
矯正用ワックスはどのように使いますか?
手を洗い、装置の水分を拭き取ってから、少量のワックスを丸めて当たる部分に押し付けます。食事で外れたり汚れたりした場合は、新しいワックスに交換してください。
矯正中の口内炎は何日くらいで治りますか?
軽い口内炎は数日から1〜2週間程度で改善することがありますが、装置が同じ場所に当たり続けると治りにくくなります。1〜2週間以上改善しない場合や症状が悪化する場合は、歯科医師または医師に相談してください。
マウスピース型矯正装置が歯ぐきに当たる場合、自分で削ってもよいですか?
マウスピース型矯正装置を自己判断で大きく削ったり変形させたりすることは避けてください。装置の適合や治療に影響する可能性があるため、当たる部分が痛い場合は担当医に確認してもらいましょう。